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六代目蔵元 佐藤淳平 私の履歴書

リキュール元年(楯野川新聞 2014年8月8日号より)

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いつも私の履歴書を読んで頂きありがとうございます。

前回までは、梅酒の商品化から山形の果物を使用したリキュールの開発を駆け足でお伝え致しました。
リキュール1年目、梅酒の発売に続き、山形の秋冬の味覚である「ぶどう」「ラフランス」「りんご」を商品化致しました。

みなさんご存知の通り、梅酒は既に同じ山形県内でも数社から発売されておりましたし、全国的に梅酒を出す蔵元がこの時点でかなり多かったので、競争になるのはある程度予想できました。そのため、山形らしさや楯の川酒造らしさが感じられる独自の商品を出せないかな、と考えたわけです。

普段、地元庄内の産直や道の駅など立ち寄ることが多く、店頭に並ぶ山形の果物の豊富さを見ておりましたので、何かしら地元の酒蔵としてできることはないかと頭を悩ませました。果物のシーズンは非常に短く、生食用だと実質1か月くらいしか旬がありません。そのため流通経路も限られ、美味しさを維持できる時間と範囲が限られることとなります。それを克服し、全国へ山形の果物の素晴らしさを伝え、さらに果汁に加工して甘酸っぱいお酒にすることで消費拡大にも繋げたい。その結果行き着いたのが「果物のリキュール」でした。

果汁を50~60%とふんだんに使用する。ジュース感覚で飲めるようなテイストにする。バリエーションを増やし選ぶ楽しさを提供する。楽しく商品開発を行いコンセプトも徐々に固まっていった、弊社にとってのリキュール元年でした。

※「山形の果実を広めよう」という志が「子宝」を生みました。

六代目蔵元 佐藤淳平