2023年ウイスキー事業開始について

全量純米大吟醸 プレミアム日本酒「楯野川」蔵元の佐藤淳平です。

昨年から計画しておりましたウイスキー製造の事業について、2023年秋ごろ蒸留開始予定で動いております。

コロナの影響で計画を進めていくかどうか、正直、悩んだ部分もありますが、6月以降、売上も前年並みに戻ってきたこともあり、予定通りに進めていこうと思います。

蒸留所については、現在の本社とは別の土地(遊佐町)を計画しており、現在、用地の確保を進めております。

森の中にひっそりと佇む蒸留所のイメージを描いており、2022年には蒸留棟の建設を完了させたいなと考えております。

用地が定まるとあとは、建物や蒸留設備のセレクト、そしてブランド名などをどうするかなど。大きな課題はこのあたりでしょうか。

免許の取得等もこれからではありますが、新しいことに挑戦していくことは非常に面白いですね。

ワインの次は、ウイスキーかという声が聞こえてきそうですが、日本酒ももちろんより力を入れていきます。

楯の川は何を目指しているのか?という部分ですが、私のイメージとしては、日本酒やワイン、ウイスキーなど優良なお酒のブランドを多く保有している会社という感じでしょうか。

LVMHのような会社にしたいという野望はありますね。例えがあまりにも大きいですが、あくまでもイメージです。

ウイスキーの話に戻しますと、弊社も株主になっている金龍さんも昨年から蒸留を開始し、来年あたりからウイスキーの本格販売をスタートさせると思いますが、金龍さんとも競合しないようなタイプのウイスキーにし、海外への販売をメインに事業を行っていきたいなと考えております。

詳細や方向性については、今後、しっかりと詰めていくつもりです。

2020BY新酒のしぼりがはじまります

全量純米大吟醸 プレミアム日本酒「楯野川」蔵元の佐藤淳平です。

9月末からスタートしていた2020BYのお酒造り。

いよいよ絞りが始まって参ります。

楯野川無我のブラウンボトルから、今期の新酒はリリース。今週から来週にかけて絞りが予定されております。

http://tatenokawa.com/ja/sake/products/products.html?category=3

こちらのシリーズは、毎年好評の生酒のシリーズですが、昨年に大幅リニューアル致しました。

これまで5~6種類ほどあった生酒を、「楯野川無我」というシリーズに集約し、6つの「無」を集めたコンセプトで醸造しております。

デザインについても、「ム」を6つ合わせたデザインであり、木枡をイメージした騙し絵になっております。

瓶のデザインがお客様の頭にも残るようで、あの家紋のようなお酒ないの?という方もいらっしゃいます。

11月から2月までの間に、ブラウンボトル、ボラックボトル、クリアボトルと3種類出荷いたします。酒米違いで醸造しておりますので、その違いも楽しんでいただければと思います。

新しいスタッフが入りました

年末の繁忙期対応と今後の出荷体制を万全にしようということで、経営管理部に1名、詰口課1名、製品課2名(パートさん)が新しく入社致しました。

新型コロナ発生時は、求人を出すのも、先行きが見通せなかったので難しいなと考えておりましたが、徐々に売上の方も元に戻ってきており、海外需要も時間とともに、戻りそうな雰囲気でしたので、採用いたしました。

また、製品課(出荷業務)の社員さんについても、現在1名募集中です。いい人がくれば採用といったところでしょうか。

どの部署も、一人前になるまで最低1~2年くらいはかかりますので、将来を見通してのことです。

おかげ様で、どこの部署も社員のみなさんが成長してきているので、現場もある程度任せることができ、スタッフが活き活きと働ける場所や雰囲気・社風づくりが大事だと考えております。

やりがいなど精神的な部分と、雇用条件面等両方の満足度を上げていければいいなと考えております。

来年4月の蔵まつり、そして音楽イベント

毎年4月に行っていた蔵まつりですが、来年はコロナの影響もみつつ、開催する方向で考えております。

今年は、ルポットフーさんで開催していた楯野川を楽しむ会、そして蔵まつりが中止となりましたが、おかげ様でお盆過ぎ以降は山形県内での感染者も出ていない状況ですので、蔵まつりについては、是非開催したいなと。

また、例年、日曜日1日の開催となっておりましたが、来年は酒田市内のライブハウスとコラボし、前夜祭として音楽イベントなども開催できればなと考えております。

この前夜祭については、まだ何も決まっているわけではありませんが、私が通っているドラム教室の先生がライブハウスも一緒に経営しており、ご協力いただくこととなっております。

弊社の日本酒やリキュールなどを楽しんでもらうことは勿論ですが、地元庄内の活性化と、アマチュアのバンドや音楽家の活動の場となればとの思いからです。

そして、毎年開催していくことで、お酒と音楽を一緒に楽しんでいただけるようなイベントを定着させ、将来的には1万人規模のフェスが開催できればなと考えております。

「世界中の有名バンドが、酒田、庄内に集結する」みたいな感じになったら面白いと妄想しております。

今期2020BYの造りについて

27日から洗米がスタートし、2020BYの造りがスタートしました。

契約栽培の美山錦や出羽燦々も入庫しだしており、等級検査や精米もあわただしくなって参りました。今のところの状況をみると、等級は上々、収量は若干多いくらいといった感じのようです。

今期は、これまで協会酵母や山形酵母を使用していた製品を自社オリジナル酵母に切り替えて造るものが何本か予定しております。

蔵の中から分離培養し、工業技術センターで発酵試験をして良好だったものを選抜して、実際の醪に使用いたします。

これまでメインで使用していた山形KAと比較し、発酵力も強く、切れる強い酵母のようで、KAや協会6号の代わりに、徐々に全て自社酵母に切り替えていきたいなと考えております。

基本的に日本酒の原材料は、米と水になりますが、味わいや香りにインパクトを与える要素として酵母も大きなウエイトを占めており、自社独自の味わいと香りを出せるものを期待をしております。

有名バンドとのコラボ酒

私が大学1年生くらいから20年来、大好きなバンド「●●」とコラボしたお酒をリリースする計画があります。

問い合わせの連絡が届いたときは、雷に打たれたような驚きと衝撃があり、ふわふわした気持ちで数日過ごしました。弊社にお声がけ頂いたことがとても嬉しかったです。

たまたま私の大好きなバンドということもあり、商売抜きでも何とか形にしたいなと考えております。

まだ何も決まっておらず妄想だけが膨らんでおりますが、今後の展開にどうぞご期待ください。

また、別件ではありますが、弊社で来年か再来年あたりに、大きなフェスなんか企画できないかと、スタッフと話をしたこともあり、地元のミュージックファクトリーの社長さん(ライブハウス)とも、何かできたらいいねと相談しておりました。

ライブハウスの社長さんからは、コロナの中、アーティストも大変な時期で、ライブやツアーなんかも開催できないと聞いており、コロナ終息後を見込んで、何かイベントの企画を考えたいと思っております。

蔵まつりは蔵まつりで行い、それとは別で夏から秋にかけて1万人規模の音楽イベントを開きたいなと思っております。

全然本業とは関係ないように見えますが、音楽とお酒は親和性が高いと考えており、宿泊や飲食・観光も絡めて、地元庄内に貢献できたらなと思います。

大型倉庫兼大型冷蔵庫の建設スタート

本来であれば4月ごろ着工で8月には完成予定で計画しておりました大型倉庫・大型冷蔵庫の建設が5カ月遅れでスタートしました。

春先にコロナの影響は長引く可能性があるということで、来年にずらそうと計画していたのですが、7月・8月と前年並みに戻ってきたので、思い切って設備投資を再開することとしました。

4月・5月の数字がボロボロだったので、通期では前年を越えることができないのですが、コロナがこのままズルズルといき、ワクチンが開発されても開発されなくても、このままの状況が続くと推察し、攻めるに転じることとしました。

また、来年には、高級酒専門の仕込み蔵を建設予定で、精米歩合18%よりも高精白のお酒だけを仕込めるよう600kgサイズのサーマルタンクも、同時に導入予定です。

飲食店さんの需要が中心である一升瓶の動きがあまり良くない状況なのですが、720mlの方は家のみ需要が堅調で、且つ輸出も徐々に戻り、半年もするとコロナ前の状況に戻るのではないかと思っております。

買い物や消費行動が変わるパラダイムシフトが起きている真っ最中ですが、この流れに乗れるよう付加価値の高い日本酒に、より特化していきたいと考えております。

高級専門の仕込み蔵イメージ。600kgサイズの小仕込みだけを行う計画。

9/27より2020BYの造りスタート

一週間ブログの更新があいてしまいましたが、やっと2020BYの造りの概要や計画がまとまりました。

コロナの影響がまだまだある中で、今期の造りをスタートさせないといけないのは非常に不安がありますが、このままWIHコロナの状態で、1年くらいは進むものと推察し、例年よりも1週間程度遅いスタートで計画を立案いたしました。

7月までの低温で稲の方も若干遅れ気味ですので、まあ丁度いいものと・・・。

早生品種の美山錦からはじまり、出羽燦々や亀の尾、惣兵衛早生などが入って参ります。弊社の場合、契約栽培で直接農家さんから仕入れているわけで、等級検査についても、自社の敷地内で行い、等級を取得したものから農家さんごとに、精米を進めて参ります。

精米機のメンテや準備もあわただしくなり、再来週くらいからいよいよ、酒造りに向けて忙しくなってきますね。

今期は、まだまだ飲食店さんの需要が戻らないものと推察し、昨年よりも製造する数量を減らしていく計画でおり、また、1800mlよりも720mlのビン詰め割合を多くし、家のみ需要に対応するつもりでおります。

内容としては、大きな新しい取り組みとそんなにないのですが、数年かけて分離した「自家酵母」での醪を増やし、山形酵母や協会酵母に依存しない、弊社独自の酒質を確立できればなと考えております。

KAと比較してもそん色ない発酵力がある酵母なので、KAや6号を使用している醪から徐々に切り替えていく計画でおります。ご期待ください。

ぶどうの栽培と収穫

お盆休みもあり、前回の更新から大分間が空いてしまいましたが、明日からぶどうの収穫が本格化します。

栽培をスタートして4年目の今期は、下記のぶどうの収穫を予定しております。

ツバイゲルト700kg(はじめての収穫)

ピノノアール1000kg

ピノグリ500kg

シャルドネ1200kg

シラー1000kg

品種によって、実の付き方や糖度の上がり方が違うのですが、分析をしながら収穫時期を決めます。ツバイゲルトからスタートして、全ての品種の収穫が終わるのが、9月末ごろでしょうか。

黒森の畑(砂地)と櫛引の畑を比較すると、櫛引の畑の方が実が大きく、収量もあがりそうです。

写真は、黒森のピノグリとシャルドネ。

長雨や冷夏の影響で例年よりも1週間から10日ほど遅れているようですが、年々、栽培の方の技術も向上しており、今からどんなワインができるのか楽しみです。

今年は、シャルドネやピノノアール、シラーを単体で仕込み、オーク樽で熟成させ、品種ごとのワインをはじめてリリースする計画でおります。

うまくいくとリリースは来年の春ごろでしょうか。どうぞご期待ください。

2021年春 ワイナリーの建設

新型コロナの影響で延期を想定しておりましたワイナリーを、予定通り来年2021年春に着工しようと考えております。

楯の川酒造でワイン用ぶどうの栽培をスタートさせ、今年4年目。栽培本数と面積も増えたことから、今年は5トンほどの収穫となりますが、来年は8~10本まで増え、さらに内陸の農家さんにもぶどうの栽培を依頼していることから、ぶどうの収量増が見込めます。

これまで関連会社の奥羽自慢で果実酒の免許を取得し、日本酒蔵の一角で仕込みをしておりましたが、キャパを越えてしまうこととが予想もされますので、思い切った決断をしました。(コロナの影響もあり正直怖い部分もありますが)

建設場所はある程度見込みが立ちましたので、これからは図面や内装・外装などを固め、来年3月ごろには着工できるように、動いていくつもりです。

今年は長雨のせいで1週間ほど生育が遅れておりますが、レインプロテクション等も設置したことから、まずまずの生育状況のようで、収穫まで順調にいってほしいと思っております。